診療科案内

日本製手術支援ロボット「hinotori」を用いた前立腺がん手術

前立腺がんとは

前立腺がんは、前立腺肥大症とともに中高年の男性に多くみられる前立腺の疾患です。比較的高齢で発見されることが多く、進行が非常に遅いため、初期にはがん特有の自覚症状はほとんどありませんが、進行すると排尿困難や頻尿、排尿時の痛みといった自覚症状が現れることがあります。

前立腺がんの治療

前立腺がんの治療には、病巣を含めた前立腺の全摘術や、放射線を前立腺に照射してがん細胞を死滅させる放射線療法、前立腺がんの進行に関わるテストステロン(男性ホルモン)を減少させるホルモン療法、ホルモン療法の効果が無い場合に使用される抗がん剤投与による化学療法があります。この中で根治を目指すには前立腺全摘術か放射線療法が必要となります。当院の前立腺がん手術では最新かつ低侵襲の手術支援ロボット「hinotori」を導入しロボット支援前立腺全摘術を行っています。

手術支援ロボット「hinotori」

当院では、2021年12月に手術用支援ロボット「hinotori」を導入し、2022年3月より「hinotori」によるロボット支援手術を開始しました。「hinotori」は、川崎重工業とシスメックスの合弁会社メディカロイドが開発した日本製の手術支援ロボットで、鮮明な画像や手術アームの操作性の良さが特徴です。

手術者は、内視鏡と3本の鉗子の4つのアームをサージョンコンソールと呼ばれるコックピットから操作し、肉眼では視認できない細部(10-15倍)をフルハイビジョンで見ながら手術を行います。

「hinotori」の特徴

  • 特徴Ⅰ
    小さな創

    内視鏡やアームの挿入口は直径1cmほどと非常に小さく、摘出した前立腺を取り出すための創(切りキズ)も最小限の大きさで済むため手術後の疼痛が少ないです。

  • 特徴Ⅱ
    繊細な手術

    アーム先端の鉗子は人の手よりも大きな可動域があり、手振れもないため非常に繊細で精緻な手術を安全に行うことができます。「hinotori」の4本のアームはそれぞれ8つの関節を有しており、従来の手術用ロボットよりも多く、より人の腕に近い設計となっており滑らかな動きが可能です。

  • 特徴Ⅲ
    少ない出血

    繊細な手術が可能なため、細かい血管も安全に処理することが可能です。また手術中の視野を確保する目的で腹腔内に炭酸ガスを注入するため、その圧力によっても手術中の出血が低く抑えられます。

    「hinotori」による前立腺がん摘出手術に関心のある方は下記の「ロボット支援前立腺全摘術同意書」をご参照ください。

診療科長から一言

当院泌尿器科では、「より低侵襲に、より安全に」をテーマとしてこれまで治療を行ってまいりました。日本製の「hinotori」の導入によって「もっと低侵襲に、さらに安全な」治療を患者さんに提供してまいります。「hinotori」による手術に関心のある方だけでなく前立腺がんでお悩みの方はぜひ当院泌尿器科までご相談ください。